健康・快適|
vol.04
バスルーム改造
(エコジョーズ)編
バスルーム改造は
快適さの追求と
省エネの達成を!!
広くてゆったりとしたお風呂で心も体もリフレッシュ……バスルームの改造は、浴槽を広く交換、浴室・脱衣スペースの間取り変更など快適追求のアイデアも様々。そして忘れてはならないのが経済性。バスルーム改造では省エネ効果抜群の給湯器・エコジョーズへの交換が大前提です。改造は、まず浴槽と給湯器交換からでも始められます。
エコジョーズとは
エコジョーズとは、少ないガスで効率よくお湯を沸かすことができ、省エネルギーに貢献できる給湯器で、潜熱回収型給湯器とも言います。ご家庭のエネルギー消費のうち、約3分の1が「給湯」です。そのお湯をつくる際に発生する高温の熱を、従来のように空気中に捨てるのではなく、回収して再びお湯をつくるのに活用します。
参考サイト
地球温暖化防止に貢献するガス給湯器
ガスや電気、灯油など家庭用のエネルギー消費の約6割は給湯用・暖房用で利用されています。地球の温暖化を防止するためには、この家庭の給湯用・暖房用エネルギーの省エネ対策も急務となっています。
ガス器具も省エネタイプが続々と登場する中で、いま最も注目されているのが、潜熱回収型ガス給湯器です。従来の給湯器は使用するガスの約20%が放熱や排気ガスとして捨てられていました。その約20%の排熱のうち約10%以上を再利用する技術により、熱効率の向上を実現した潜熱回収型給湯器・エコジョーズは、地球温暖化の起因となる二酸化炭素の排出量を大幅削減するものとして期待されているのです。
エコジョーズのCO2削減効果
潜熱回収とは、排気ガス中の水蒸気を凝縮する際に出る熱=潜熱を回収することです。
従来の給湯器は熱交換器の耐久性を考慮して、潜熱を回収せずに排気ガスをそのまま放出していました。
潜熱回収型給湯器・エコジョーズは通常の熱交換機(一次熱交換機)に加え、耐腐食性に優れたチタン製、ステンレス製などの二次交換機がついています。ここで、従来捨てていた約200℃排気ガス中の熱を回収し、熱交換に再利用します。そのことで熱効率を従来型の約80%から90%以上にまで向上させ、省エネルギー化、ランニングコストの低減を実現し、地球温暖化に影響があるCO2の排出量も年間約13%削減します。
快適・安全
そして経済性で
バスルーム改造を
考えよう
バスルームの
快適さと安全確保
バスルームの快適さ確保の第一は広さ。手足が伸ばせる浴槽や子供と一緒に入って狭くない洗い場など、広さの確保が大切です。ただし、広すぎるバスルームは入浴時に寒く感じたりすることも。子育て世帯のバスルームの広さは1~1.25坪がおススメ。大きすぎる浴槽は不経済ですから、幅や高さ、深さをしっかり考えましょう。また、掃除のしやすさと清潔を保ちやすくする配慮も必要。換気や除湿を考えること、カビやヌメリが発生しにくい仕様を選ぶことも大切です。
転倒防止と
温度変化対策
バスルームや洗面所・脱衣スペースでのヒートショック(急激な温度変化によって脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす現象)対策は不可欠。暖房を設置して、温度管理ができるようにしておきましょう。また、濡れても滑りにくい素材の選択や、高齢者のいるご家庭は手すりの設置等で転倒対策も重要。子供の溺水事故も少なくありませんので、小さなお子さんがいるご家庭は、浴室扉の高い位置にチャイルドロックを付けましょう。
バスルームの安全対策は、できるところからお早めに!!
参考サイト
住まいと健康|
毎日、浴槽につかると
幸福度が高まる!?
入浴の効果と
おススメ入浴法
入浴で肩までお湯に浸かると浮力で体重は約10分の1になり、体重を支える筋肉や関節を休ませることができます。また水圧で動脈に圧力がかかり、血行が促進されます。さらにお湯に浸かる温熱効果で血液循環が良くなり、酸素や栄養分の運搬、疲労物質や老廃物の回収が促進されます。血行が良くなることで脳心血管疾患の発症を抑止するという研究データもあります。
最近の研究データでは、毎日、浴槽に浸かって入浴する人とそうでない人を比較した場合、「毎日」の方が幸福度の高い人が多いという結果に。高齢者の場合は、週に0~2回入浴する人と比べて、要介護認定のリスクが約3割減少していることが分かっています。
おススメの入浴法は、40℃程度のお湯に10分程度肩まで浸かること。熱すぎると交感神経を刺激しリラックスできず、長湯が過ぎると肌のうるおいが必要以上に奪われ、乾燥してしまいますから注意しましょう。
参考サイト
リフォーム・
ワンポイントアドバイス
ユニットバス交換は
15~20年が目安
現在、一般住宅の多くで使用されているユニットバスの交換の目安は、メーカーによれば15~20年程度とのこと。浴槽が壊れるということはあまりありませんが、古くなるとカビや汚れが気になるようになってきます。ただし、バスルーム全体では、コーキング材や目地材、ドアや窓枠のパッキン、フィルターなどが劣化しますので、5年程度での交換や修繕がおススメです。水栓金具や照明など、自力で交換できるものは、最低でも5年に一度は交換しておきたいものです。シャワーホースや排水管などは、15~20年で交換や点検が必要です。水漏れ等が生じる前に、信頼できる工事業者に依頼しましょう。
ちなみに木製浴槽(木風呂)の寿命は、檜(ヒノキ)材7~10年、椹(サワラ)材で12~15年、槇(マキ)材で20年前後。いずれもお手入れの仕方次第で大きく違ってくるようです。
参考サイト
ガスと暮らしのむかし話
移動式銭湯「湯舟」
浴槽は湯舟とも言いますが、その語源の一つは江戸時代の移動式銭湯。燃料費が高かった江戸時代は、庶民に内風呂はなく、もっぱら共同浴場=銭湯が主流でした。
海に面し、川や堀が多かった江戸の町では、舟が主要な輸送機関。そして舟着き場に、舟頭や舟旅の客らを入浴させる舟が登場します。最初は湯を入れた桶を積んだだけの「行水舟」でしたが、やがて浴槽を設けた屋形舟になり、移動したり港や河岸に横付けして商売をするようになりました。それが「湯舟」。水辺なので水は使い放題。銭湯に比べ料金が安いので、江戸っ子に人気でした。
無理なくできる節約術
/ バスルーム編
お風呂の残り湯は
洗濯に
お風呂の残り湯を洗濯に活用すれば水道代が節約でき、汚れ落ちもアップします。浴槽から洗濯機までのお湯を運ぶ風呂水ポンプがあれば楽ちんです。ポンプを選ぶときは1分間に何ℓの量を出せるかの「吐水量」を確認。ホースの大きさや高低差も考えながらチェックしましよう。タイマーや水位センサー付も便利です。
家庭でできるCO2削減
エネルギー消費を減らす
お風呂利用の工夫
お風呂のエネルギー消費削減には、沸かし直しを減らすこと。家族の入浴はなるべく集中的に。浴槽の蓋閉めを忘れずに。浴槽交換では保温性能が高い魔法瓶浴槽を採用しましょう。
LPガスまめ知識
気体のLPガスは
液体にして運ぶ
シリンダー容器(ボンベ)に詰めて運ばれるLPガス。容器の中は液体です。LPガスとは液化石油ガス(Liquefied Petroleum Gas)のこと。気体のガスに圧力をかけて約250分の1の体積にして運びます。LPガスの輸入船(タンカー)もタンクローリー車も、LPガスを液体にした状態で効率よく運んでいます。家庭用LPガス(プロパンガス)の沸点はマイナス42℃なので、ボンベから排出すればあっという間に気化します。